2/15に春一番が吹いたものの、
その後は寒気が南下しやすく
厳しい寒さの日が多いですが、
2/19(土)から
二十四節気「雨水(うすい)」に。
暦の上では雪が雨に変わる頃と言われています。
「雨一番」というものもあるのをご存知ですか?
雨一番とは、北国で立春以後初めて、
雪がまじらないで降る雨のことをいいます。
雨の途中で雪が混じってしまうと
雨一番にはならないため、
まじりっけのない雨が降った時は、
北国にもいよいよ
春も近づいているということですね。
3月に入り、季節は少しずつ春へ。
内にこもり悶々としていた感情が
外に発散されやすい時季です。
気持ちばかりが先走り、
からだがついていかないこともしばしば。
そんな時季の食養生にピッタリの
カリフラワーとイワシの組み合わせ。
カリフラワーは腎にはたらきかけ、
精をつけるほかに脳も元気に!
心身の疲労回復に効果的な
イワシに含まれるDHAも、
脳と神経のはたらきを活発にします 。
現在、当院併設の「薬膳カフェ日月」にて
ご提供中の
【イワシとカリフラワーのスープ】
のレシピをご紹介します。
冬の「閉臓」の性質で体内にためこんできた
不要なものをデトックスすべく、
脳とからだを元気にして、
歩いたりストレッチしたり…
からだを動かしていきましょう!
【カリフラワーとイワシのつみれスープ】
腎にはたらき、気血を補うエナジースープです
つみれの出汁がきいた、おすまし風の上品な味わいです。
カリフラワーは腎にはたらきかけ、
精をつけるほかに脳も元気に!
心身の疲労回復に効果的なイワシに含まれるDHAも、
脳と神経のはたらきを活発にします
【脱力薬膳】カリフラワーとイワシのつみれスープ
材料(4人分)
- カリフラワー 1個(おおよそ300g)
- いわし 4尾
- [A]
・酒 大さじ4
・みそ 大さじ2
・片栗粉 20g
・こしょう 少々
・万能ねぎ(小口切り) 2/3束(おおよそ60g) - しょうが(薄切り) 6~8枚
- [B]
・酒 大さじ4
・しょうゆ 大さじ2
・塩、コショウ 各少々
作り方
1.万能ネギは小口切りに、カリフラワーは小房に分けます
2.いわしは手開きにしてぶつ切りにした後、
包丁の背で叩きミンチ状にして、
[A]と万能ねぎの半量を加えて混ぜます
3.ポリ袋などに入れ、冷蔵庫で1時間ほど寝かせます
※つみれが崩れにくくなります
4鍋に1200㏄の湯を沸かし、弱火にします
ショウガを入れ、3.のいわしをスプーンで落とし
火が通るまで煮ます
※煮崩れを防ぐため、弱火のままがお勧めです
5.あくが出れば取り、
カリフラワーを入れ中火にして4分程煮ます
カリフラワーがやわらかくなったら
[B]を加えて味を調えます
6.器に盛り、残りの万能ねぎを飾ります
健康な脳と血液をつくる食材!イワシ
「イワシ百匹、頭の薬」
といわれるように、洋の東西問わず多くの効能をもつイワシ。
薬膳学では、
体の気力と血を補いながら(補益気血)、
血の巡り(活血)を良くしていく食材として
重宝される魚です。
中医学では
「久視傷血」(物を見続けて目を使い過ぎると血を傷つける)
という言葉があります。
現代では、パソコン・テレビ画面を長時間見て
目を使いすぎると血を消耗し、目がかすむなどの症状がでます。
鰯には消耗した血を補う働きがあり、
疲れ目に効果があるといわれます。(明目)
また、活血作用により
動脈硬化、血栓の予防など、
いわゆる「血液サラサラ」効果があるともいわれます。
栄養学的にはDHA、EPAを多く含む食材とされます。
DHAは悪玉コレステロールを減らし、
善玉コレステロールを増やすほか、
脳・神経組織の発育や機能を高めます。
また、血圧を下げたり、
血液中の中性脂肪を減らす作用があります。
EPAもDHAと同様に悪玉コレステロールを減らし、
善玉コレステロールを増やし、
血液中の中性脂肪を減らしてくれます。
他にも、脳卒中、心筋梗塞、動脈硬化などの
予防・改善をする効果があります。
また、ビタミンB2も豊富で
体内での過酸化脂質※の分解を助ける働きがあります。
※過酸化脂質:動脈硬化や老化を進行させると言われる有害物質
食材の五性と性味
イワシ気や血を補う 眼精疲労 動脈硬化、血栓の予防
性質
五性→温 性味→甘
腎の陰陽を補い、筋・筋肉を強化 健忘、記憶力低下の改善
めまい、足腰のだるさに
性質
五性→平 性味→甘
悪寒・発熱・頭痛の緩和 肺を温め咳止め 魚介類中毒の解毒
性質
五性→微温 性味→辛
消炎・解熱作用 風邪の予防 冷えによる胸腹部痛の緩和
性質
五性→温 性味→辛