お知らせ

10/5(土)~10/29(火)の薬膳スープ・ポタージュメニュー

秋分も過ぎ、雲が少しずつ少なくなり、
寒暖差を感じる秋らしい気候へと
移り変わってきました。

秋分を境に、
性質が活発な「陽」から
内向的な「陰」の時季になります。
汗をかくことも少なくなり、
心身ともに「発散」することが減ることで
バランスが取りにくくなります。

秋の心身バランスを取るポイントは「潤い」。
秋の臓「肺」「大腸」は適度な潤いで
とても元気に動きます。

今回のスープ・ポタージュメニューは

・血流を大きく促す青梗菜と黒木耳くろきくらげ
血を補う鶏もも肉のトリプル効果で、心身を元気にするスープ

・潤いを与える食材、レンコンのポタージュ

をご用意しました。

皮膚の乾燥は見た目で分かりやすいですが、
この時期は「肺」「大腸」の乾燥具合も
意識してチェックすると健康につながります。

腸の乾燥は、
コロコロしたウサギの糞のような便から、
肺の乾燥は、
肺にまつわる咳や鼻の乾燥から判断できます。

朝晩と日中の気温差で、
鼻風邪を引きやすい時季。
食養生で心身を潤して、ご機嫌な初秋を過ごしましょう!

 

◇レンコンのポタージュ

潤いを与え、のどの痛みや咳に良いポタージュです

・レンコンは薬膳学では、
①止血作用/鼻血や下血、産後にも
養血ようけつ作用/貧血に
③余分な熱を取り除き、潤いを与える
とされています。

蓮根が喉や咳止めに良いのは、
粘膜を保護する粘りのタンニンが
血管を収縮させ炎症を抑える収れん作用があることが所以です。
食物繊維や殺菌作用、ビタミンCで免疫力を上げます。

★レンコン→甘/寒

 

・上にはレンコンの「寒性」とバランスが取れるよう、七味唐辛子を振りました。

初代からしや徳右衛門が、漢方薬を食に利用できないか?と考え、
試行錯誤した結果生まれたものが「七味唐辛子」になったと言われています。

その中身は、

生と炒った唐辛子の粉、粉山椒、黒胡麻、芥子の実、麻の実、陳皮、菜種

の七種類だったそうです。

 

今では、お店によって使っている種類や配合も様々、
同じ七味唐辛子でも料理によって使い分けができるほど、
種類やバリエーションも豊かになりましたが、

熱などからだにを補うもの
・唐辛子
・芥子(からし菜の種子)

からだを冷ましたり不要物を出すもの
・山椒(解毒、利尿、消炎効果)
・黒ごま(滋養強壮、解毒、便秘、炎症)

陰陽が素晴らしく整ったスパイスです。

 

 

◇青梗菜と黒木耳くろきくらげのスープ

血液循環の改善・養血するスープです

晩秋にかけて一番味が深くなる青梗菜の旨味と
ふんだんに盛ったおろし生姜が、良い味わいです。
不老長寿の食材・黒木耳の歯触りも楽しめます。
鶏もも肉の出汁が全体をまろやかにまとめています。

・青梗菜は漢方では、
①血液の循環をよくする
②うっ血や血管の膨張の緩和
③慢性の皮膚病の緩和
とされています。

血管を正常にし、血の巡りをよくすることから、
高血圧の人にもおすすめの食材です。

青梗菜は通年各地から出荷されており、
あまり旬を感じない野菜ではありますが、
春と秋の穏やかな気候の時に露地物が多く出回ります。
中でも、気温が下がるぎりぎりの晩秋あたりが
最も味が良くなるとのこと。

★青梗菜→甘・辛/涼

 

黒木耳くろきくらげは血液の巡りをスムーズにし、
疲れやすさや顔色の悪さを改善します。
血液を浄化する効果が期待できる食材として、
がんや動脈硬化の予防にも適しています。
薬膳では「不良長寿」の食材として扱われます。

肺の乾燥を潤したり、腸のはたらきを順調にする性質も
ありますが、「潤す」はたらきとしては、
白木耳のほうが薬膳では重宝されます。
「肺」「腎」に作用し、
水では補えない深い渇きを癒やして、からだにに必要な潤いを補います。
空咳、口の乾き、乾燥肌にも有効です。

☆黒木耳→甘/平

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