日照時間の少ない今年は、野菜の価格がちょっと高めですね。
そんな時こそ、価格安定そして美味しい旬の野菜!
冬瓜を使った簡単薬膳料理をご紹介します。
「冬瓜は、普段あんまり買いません。ハードル高そう・・・」
と言っていたスタッフも、「これなら楽しいかも!」とスムーズに冬瓜の下ごしらえをしてくれました。
冬瓜はむくみを取ってくれる野菜の代名詞。
味も淡泊、低カロリーで、煮物やスープ、炒め物と様々な使い方が出来る重宝な野菜です。
ポイントは
「強火で10分蒸す→手でちぎる」。
まだ少し固いかな・・・という感じですが、ここは勇気ある撤退を!
蒸した後に今回はスープに入れて煮ますし、もう一調理あります。
調理完了した時の冬瓜への味の染みこみ方、くたっとし過ぎない絶妙な歯触りを
是非ご体感下さい。
【脱力薬膳】冬瓜とカニ缶のスープ
材料(3~4人分)
・冬瓜 約300g ※皮とワタを取った分量
・カニ缶詰 約30g ※分量外で汁も使います
・卵白 1個分 ※固まりをほぐす程度に混ぜます
・鶏ガラスープ 500cc
・水溶き片栗粉 大さじ2 ※片栗粉大さじ1を水大さじ2で溶いた分量
・塩 こしょう お好みで
作り方
1.冬瓜を約2cmの厚さに切り、強火で10分間蒸します。少し固めの状態でOK。
※下にクッキングペーパーを敷くと、冬瓜がグチャッとせずにきれいに蒸せます※
2. 水分を少し取り、手で一口大にちぎります。
※皮側からワタ側へキュッとひねる感じでちぎると、簡単ににちぎれます。
こんにゃくや葉野菜を手でちぎると味がしみこむ理屈と一緒で、冬瓜もこの作業でグッと美味しくなります※
3.鍋にスープを入れ沸かし、冬瓜、蟹肉(汁も)をいれ加熱します。
火を弱くして混ぜながら水溶き片栗粉、卵白を入れます。
4.お好みで塩胡椒で味を調整して、完成!
「冬瓜」+「カニ」+「卵白」=むくみ取りと熱冷まし
この三つの食材に共通する効能は「熱を冷ます」。
熱を取ることで、むくみの軽減や食欲不振にも効果的な食材、
暑い夏には嬉しい野菜ですが、冷え性や妊婦の方は食べ過ぎないよう注意が必要です。
1.冬瓜
冬瓜は他の瓜類と同じく夏に収穫されますが、
冷暗所に置けば冬まで保存できることから「冬瓜」の名がついたとか。
中国の民間療法では、熱中症、腎臓病、咳、気管支炎、喘息などに効く漢方薬として使用されてきました。
成分のほとんどが水分ですが、ビタミン、カリウム、食物繊維も豊富です。
「なぜ水分が多い食べ物がむくみを取るの?」とよく聞かれますが、
冬瓜のもつ性質が「陰性」のため、体内の余分な熱を取りのぞいてくれるので、
むくみがスッキリします。
2.カニ
体内の余分な熱を取り除き、血をきれいにする効能が高く、
けが、やけど、慢性の皮膚疾患、便秘などを改善する食材として用いられてきました。
中医学では「清熱散血(せいねつさんけつ)」の効能があるとされています。
また、滋養強壮や免疫力UPにも役立ちます。
熱を冷ましながら体力向上、この時期にピッタリの食材です。
3.卵白
熱を冷まして炎症を抑えるはたらきがあります。
今回は、体内の水はけを良くすることを目的に卵白を使いましたが、
貧血気味だったり、胃の働きを良くしたい時には、卵黄を使うのもいいですね。
食材の五性と性味
・冬瓜
むくみの軽減、暑気当たりに 五性→涼 性味→甘/淡
・カニ
血行不良 滋養強壮 骨粗鬆症にも 五性→寒 性味→鹹
・卵白
炎症を抑える 五性→平 性味→甘