便秘は食物繊維の不足から起こると考えられがちですが、冷え、過食、ストレスなど原因はいろいろ。
中医学では、体質や食生活、ストレスなど、原因に合わせた養生法があり、便秘を次の5つに分けて考えます。症状に合わせた食養生で便秘解消を。
原因その1.冷え
からだを温める力が弱く腸が冷えてかたくなっているため、動きが悪い状態です。
顔色が青白い、冷えるとすぐにおなかが痛むという人はこのタイプに当てはまります。
からだを温める食材と一緒にくるみ、ごま、松の実などの油分が豊富な種実類を合わせると効果的。
【冷えに効く食材】
ピーマン、にら、あじ、鹿肉、黒砂糖
上記に松の実、くるみ、ごまを合わせるとより効果的。
原因その2.腸に熱がこもる
便が乾燥していて臭いが強い、暑がりで尿量が少ないタイプ。
暑がりでお酒や肉を好み、過食傾向の人に多い症状です。
腸に熱がこもって水分不足のため便が固く、詰まります。
体内の余分な熱を取って潤いを与えるセロリ、にがうり、こんにゃくなどがお勧めです。
【熱がこもる便秘に効く食材】
ココナッツ、トマト、メロン、海藻、はまぐり、冬瓜、かぶなど
原因その3.からだの潤い不足
乾燥したコロコロの便が出る、からだのほてりやめまいが特徴です。
熱っぽいのに測ると高くない - からだ全体に乾燥が目立つ「陰虚」タイプの人に多い便秘です。
牛乳や豚肉、貝類などの潤いを補う食材を積極的にとりましょう。
ごまやくるみなどの種実類も一緒にとると効果アップ!
【潤い不足に効く食材】
かぶ、レタス、はまぐり、豆腐、豚肉、ズッキーニ、バナナなど
原因その4.ストレスによる気滞
便意はあるがなかなか出ない、おなかが張り、食欲がないのが特徴です。
ストレスなど精神面から気の巡りが悪くなり腸の動きが鈍くなっているケース。
まずはストレスを解消し大根やらっきょう、陳皮(みかんの皮)など気の巡りがよくなる食材を!
【効く食材】
小松菜、白きくらげ、らっきょう、チーズ、牡蠣、アスパラガスなど
原因その5.疲れによる気の不足
便意はあるが出にくく、排便後に汗が出たり、疲れを感じる症状があります。
便の固さは普通です。
これは疲れによる気の不足で、腸の動きが悪くなっていることが原因です。
山芋、鶏肉などで気を補いましょう。食物繊維豊富な大根やきのこ類で腸自体を助けてあげるのもいいでしょう。
【疲れに効く食材】
玉ねぎ、山芋、ジャスミン、みかん、らっきょう、じゃがいもなど