胃は、中医学では脾と一緒に食べ物の消化を担い、気・血・津液(体を潤す体液)を作って全身に送る役割があります。
そのため、胃が痛くなったり、もたれたり、食欲がなくなったりすると気も不足してしまい、体全体に影響が出るとされています。重要な臓器なので、日頃から養生することが大切です。
ここでは、胃の不調につながる主な4つの原因をご紹介します。
原因その1.ストレス
胃が張って胸やけがしたり、げっぷが出たりします。
これは気の巡りが悪くなり、胃の働きが低下して食物が消化・吸収されにくくなって起こります。
そばや大根などの消化を促進する食材や、気の巡りをよくするみかん、ゆずなどを組み合わせると効果的です。
【ストレスに効く食材】
・消化促進として → 大根、春菊、オクラ、そば
・気の巡りを助ける → みかん、らっきょう、ゆず
原因その2.食べ過ぎ
胃に焼けるような痛みや不快感があり、のどが渇いて冷たいものが欲しくなります。
これは食べ過ぎによって胃に熱がたまることが原因です。体の余分な熱を取る食養術が役立ちます。
【食べ過ぎに効く食材】
くり、なす、トマト、りんご、白菜、はと麦、きゅうり、水菜など
原因その3.冷え
胃に突然痛みが走り、温めると解消するのが特徴です。
寒い環境でからだが冷えたり、冷たいものや生の食材を食べ過ぎると起こります。
胃腸を丈夫にして消化吸収を高める米やもち米、体の芯から温めるシナモン、にらなどがお勧めです。
【冷えに効く食材】
干ししょうが、にら、ピーマン、くるみ、羊肉、とうがらし、黒砂糖など
原因その4.疲労
胃に鈍い痛みがあり、食後に疲れが出る、食欲がないなどの症状が出ます。
脾と胃の働きが低下し、気の不足が原因です。気を補う+体を温める食材を組み合わせましょう。
【疲労に効く食材】
・山いも類+花椒
・はちみつ+シナモン
・いわし+しょうが
・かぼちゃ+羊肉+クローブ