6月21日の夏至を過ぎて、こよみの上では夏への変わり目。でも初夏のこの時季は、梅雨のせいで湿度がぐっと高くなりますよね。
からだに熱がこもり、そこへ湿気がたまる——。この組み合わせが、肌荒れやアトピー性皮膚炎、湿疹や水疱(すいほう)といった肌トラブルを招きやすくします。「毎年この時期になると、お肌がゆらぐ」という方、けっこう多いのではないでしょうか。
中医学では、皮膚の不調と腸はつながっていると考えます。湿度が高まって軟便や下痢が起こりやすくなると、その分だけ肌も乱れやすくなるのです。
さらに、消化を担う胃腸が湿気で弱ると、心の栄養になるタンパク質・鉄分などのミネラル・ビタミンB群がうまく吸収できなくなります。すると、気分の落ち込みや、あれこれ思い悩む——そんな心の不調にもつながっていきます。
この負の連鎖を、どこかで断ち切りたい。そこで今月は、胃の働きをととのえて免疫力を底上げする、疲労回復にもうれしい【鶏手羽とオクラ、花椒(かしょう/ホアジャオ)のスープ】はいかがでしょう。
花椒のしびれる辛味とハーブのような香りが、心身をしゃきっと元気にしてくれます。からだの熱を冷ますオクラに、精をつける鶏肉をじっくり煮込めば、コラーゲンもたっぷり。お肌の調子もそっと整えてくれます。
食養生でからだが軽くなったら、梅雨の晴れ間にはぜひ外へ。出て → 動いて → 汗をかく、このルーティンがおすすめです。
雨が多く、なんだか冴えない日が続きますが、私たちの心と身体は、ちゃんと“こよみ”どおりに季節を歩んでいますよ。
【鶏手羽とオクラ、花椒のスープ】
胃の働きを整え、免疫力UP!疲労回復時にお勧めのスープです
「湿」を乾燥させる花椒は、少量ですが、
後味にのどに少しピリッとする辛さと、
ハーブのような、風味の奥行きを引き出します。
免疫力を高めるネバネバ作用をもつ長イモとオクラで
蒸し暑さで食欲が湧かない胃の働きを活性化!
良質なたんぱく質を含む鶏肉は、
消化機能を高めて、スタミナをつけてくれます。
【脱力薬膳】鶏手羽とオクラ、花椒のスープ
材料(3~4人分)
・オクラ 12本
・鶏手羽 4本
・長芋 200g
【A】
・鶏がらスープ 4カップ
・赤唐辛子 1本
・紹興酒 大さじ3
・花椒 小さじ1
・塩 小さじ1/2
・酢 小さじ1
作り方
1.鶏手羽は、沸騰した湯で1~2分下茹でします
オクラは5mm幅に、長いもは長さ3センチくらいの短冊切りにします
2.鍋に鶏手羽と【A】を入れて火にかけ、沸騰したらあくを取りながら
30分ほど弱火で煮ます
3.2.に長いもを加え、火が通ったらオクラを加えて、5分程煮て
塩、酢で味を調えます

【花椒】を常備スパイスにしませんか?一本あると便利です!
麻婆豆腐や担々麺など、
中華料理に欠かせない香辛料として知られている花椒。
爽やかな香りと舌がしびれるような辛さが特徴です。
四川料理は辛いことで有名ですが、
中国・四川省は内陸の盆地で湿度が高い場所。
ここでカラダに溜まりがちな湿邪を発散させるために考えられたのが、
唐辛子の辛さの「辣(ラー)」
しびれるような香辛料の「花椒」の「麻(マー)」
を使った料理でした。
カラダを温めて余分な湿気を追い出し、
滞った血流や気の巡りをよくする働きがあります。
花椒はスーパーの香辛料売り場で気軽に入手できます。
今回のスープを作るために一瓶買われたら、
青菜の炒め物や鶏の唐揚げなどに少し加えるだけで
風味がグッとアップして味つけの幅が広がるので、
試してみてはいかがでしょうか。
花椒はジンなど、
ハーブのお酒の香りづけに使われることもあり、
風味に奥行きを出す効果があります。
料理だけでなく飲み物に加えるのもおすすめです。
食材の五性と性味
鶏肉・「気」を補う(息切れやめまい、食欲不振、無力感に) ・消化機能を高める
性質
五性→平 性味→甘
・消化の促進 ・疲労回復 ・免疫力アップ
性質
五性→涼 性味→辛・苦
・脾胃の虚弱を改善(食欲不振や四肢の無力感などに) ・むくみの改善 ・滋養強壮
性質
五性→平 性味→甘
花椒
・脾胃を温め、疼痛を止める ・湿を乾燥させる
性質
五性→温(熱) 性味→辛