3週間に一度、時季に合わせたスープとポタージュをご提供しておりますが、
今回はご提供開始日の5/20からいきなりの真夏日でした。
急に暑くなることで体内に余分な熱が溜まり、
動悸や不眠、頭痛、異常なだるさから始まり、
イライラ、ネチネチ、悶々・・・という負のスパイラルに。
そしてその発散として
・夕食後に甘いものやスナック菓子をつい食べてしまう
・テレビやSNSを見ながらのお酒やうたた寝がリラックスタイムに欠かせない
という行動は、さらに余分な熱を増やします。
余分な熱=湿熱を増やさないためには、
・風呂でリラックス(エアコンや氷枕などでからだは冷やさない!)
・寝る前のブルーライトは極力避ける
・布団で寝る(ソファ仮眠ではなく)
コロナ禍、ご自宅でのお食事がほとんどですが、体質改善に打って付け!
・・・と捉えると、禍転じて何とやら。
「寒」の性質を持つシジミはからだを冷やして、血液循環を良くする、
湿熱には最良の食材です!
他、夏野菜(からだを冷ます)を選ぶなど、食材でずいぶん体調が変わります。
You are WHAT YOU EAT.〈あなたはあなたの食べたものでできている〉
思うように動けない日々ですが、
楽しく食事ができ、体調が整ういい機会のお手伝いができればと思います。
【脱力薬膳】しじみのカレースープ
材料(4人分)
- しじみ(小粒)200gくらい(中〜大粒なら250g〜300gくらい)
- 玉ねぎ100g
- セロリ 40g
- ターメリック 小さじ1
- カレー粉 小さじ2
- 鶏がらスープの素 小さじ1
- 水 600cc
- 塩 少々
- 【A】・酒大さじ3 ・水100cc
(水はしじみの重さの半分くらいを目安に、お好みで加減して下さい)
作り方
1.しじみはよく洗い、Aと共に鍋に入れ、ふたをして火にかけます。
しじみの口が開いたら火をとめ、しじみを取り出し、
煮汁を茶こしなどでこします。
2.玉ねぎ、セロリは千切りにします
3.鍋に1.の煮汁、2.と分量の水を入れ火にかけ、煮たったらアクを取ります。
4.ターメリック、カレー粉、鶏がらスープの素を加えてよく混ぜ、
しじみを戻し入れて塩で味を調えて完成です!
シジミとウコンは「肝」にはたらくゴールデンコンビ!
中医学で「肝」は血臓と呼ばれ、血液を貯蔵して、からだの各所に配分する
という大切な役割を担っています。
そのため、漢方薬では「肝」に作用する生薬が最も多く、
次に血液を送るポンプである「心」、
血液中に酸素を取り込む「肺」の順位になっています。
「血」は「熱」を帯びているので、血液循環を良くすることで
体内に熱をまんべんなく行き渡らせることができ、
体内にこもった熱を解熱することができるのです。
解熱ができると、利尿や二日酔いの解消など、体内の様々な不調を
改善することができ、これが「しじみ」や「ウコン」が
重宝される所以です。
どちらも「肝」にはたらく代表食材ですが、それぞれのもつ性質は真逆である
という点がおもしろいなと感じます。
★シジミ→甘・鹹/寒
☆ターメリック→辛・苦/温
しじみはからだをかなり冷やし、ターメリックはからだを温める
しじみの味は甘しょっぱく、ターメリックは苦辛い
作用する臓は一緒=薬膳的により効果が見られ、
性質は逆=互いの良さが引き出され、味はさらに美味しい。
美味しく理にかなった「シジミのカレースープ」。
余分な熱が体内にこもりやすい今、是非お勧めです!
食材の五性と性味
しじみ解熱作用 利尿作用 酒毒を下ろす 眼精疲労の改善に
性質
五性→寒 性味→甘/鹹
血液循環を促す 気を巡らせる 刺すような痛みを軽減
性質
五性→温 性味→辛/苦
解毒・殺菌作用 血流を促し動脈硬化の予防
性質
五性→温 性味→甘/辛
体内にこもった熱を冷ます 利尿作用
性質
五性→涼 性味→甘/苦