1月20日過ぎから2月10日くらいまでの寒さや冷え込みは、
一年のうちで最もからだに堪えます。
心の状態に深く関わるセロトニンの分泌の乱れと気圧の変化などにより、
妙にイライラしたり、生理不順、頭痛、耳鳴りなどの症状に悩まされたり、
重い風邪を引いたりなど、心身両方に不調を感じることが増える時期です。
ためこみの「閉臓」である今の時期は、からだを動かさず好きなものを食べ続けていると、
いつもより余計に「無駄なもの」が溜まって、心身を重くします。
からだにとっていらないものが溜まることを「湿熱」といいます。
寒性のレンコン、涼性のシメジを使って「湿熱」を冷ましながら、
温性の長ネギや、冷え取り効能を持つカブ、滋養強壮する里芋を併せて
代謝と免疫を上げる薬膳シチューで寒いこの時期を美味しく乗り越えましょう!
ホワイトソース代わりに、米粉と豆乳を使いました。
もっちりとしたとろみと、白味噌の相性は抜群です!
【脱力薬膳】白味噌仕立ての薬膳シチュー
材料(4~5人分)
- 豚バラ薄切り 150g
- レンコン 200g
- カブ 4個
- 里芋 10個(冷凍でもOK
- 長ネギ 2本
- シメジ 100g
- 豆乳 500cc
- 米粉 45g
- 塩麹 大さじ1.5
- 白味噌 140g
- 酒 50cc
- 塩 こしょう 適量
作り方
1.豚肉3cm幅に切り、塩麹で和えて10分くらい置きます。
レンコンは1㎝の厚さで食べやすいサイズに、
カブの根と葉・茎は一口大、長ネギは3㎝くらいの長さに切ります。
しめじは小房に分けておきます。
生の里芋を使う場合は皮をむいて半分に、冷凍ならそのままのサイズでOK
2. 無水鍋に下から長ネギ、カブの根、レンコン、シメジ、里芋、豚肉の順に入れ、
弱火で30分くらい煮ます。
鍋の種類によって野菜から出る水分が異なります 時々蓋を開けかき混ぜながら様子を見て下さい
3.カブの葉・茎を加えます。
4.白味噌を酒、3.の鍋から少し取った煮汁でよくのばして溶かして、鍋に加えます。
5.米粉と豆乳をボールに入れよく混ぜ合わせた後、鍋に入れて煮込みます。
6.とろみがついたら完成です!
レンコンは「血の迷走を止める薬」
レンコンには、鼻血、血尿、皮下出血、
さらにレンコンの素晴らしい作用は、止血しながらも血の滞りをつくらない!
からだにこもった余計な熱を取り除き、のぼせやのどの渇きを改善します。
また、加熱したものは、脾、胃を健やかにし、消化を助けて下痢を止める作用があります。
慢性の疲労には里芋
疲れやすく、体力がない、食欲があまりなく消化が悪いときに取り入れたい食材です。
滋養強壮のはたらきがあり、慢性疲労の改善によいとされています。
消化を助け便通をよくしたり、解毒の作用で「できもの」を解消します。
白味噌で代謝と免疫を上げる!
薬膳からみた味噌の効能は
■温中
■降気
■解毒
が挙げられます。
温中みぞおちから下、へそから上あたりを温めるという意味。お腹が冷える方に。
降気身体の上部に上がってきた気を下に降ろすという意味。しゃっくり、吐き気などに。
解毒
体内の毒素を排出させるという意味。 二日酔い、脂肪肝などに。
味噌の持つ温めながら巡りを良くする効能は、薬膳シチューの主役です。
食材の五性と性味
味噌腹の冷え 高血圧予防 二日酔いに
性質
五性→温 性味→甘/鹹
貧血や低血圧改善 気管支の不調に
性質
五性→平 性味→甘
胃腸の疲労改善 補潤 冷え改善に
性質
五性→平 性味→甘/辛/苦
止血 清熱 胃痛改善に
性質
五性→寒 性味→甘
消化促進 滋養に
性質
五性→平 性味→甘/辛
肌荒れ 便秘改善に
性質
五性→涼 性味→甘
寒気や冷え取りに
性質
五性→温 性味→辛