8/23は二十四節気「処暑」も過ぎ、
夕暮れが少しずつ早くなっていることや、
ふとした風に秋を感じ始める時期です。
「処暑」とは暑さが和らぐという意味だそうで、
厳しい暑さの峠を越し、朝夕は涼風が吹き始め、
山間部では早朝に白い露が降り始め秋の気配を感じる頃。
この頃は台風のシーズンでもあり、
二百十日、二百二十日とともに台風襲来の特異日です。
「処暑」とはいえ、まだまだ日中はからだに堪える暑さ。
気圧の変化による頭痛や苛立ちの症状がプラスされ、
心身のバランスがとりにくい時季です。
そんなこの時季にお勧めの
【甘栗と長いものスープ】で
心身にスタミナをつけませんか?
栗は「気」を補い、血の巡りもよくする頼もしい食材。
疲労を回復する鶏肉と長イモをを合わせて
初秋の不安定な心身を整えます。
甘栗と長いもを切って鍋へ…
簡単薬膳で、一足早く秋の味覚「ほくほく感」を
楽しめるスープです。
不安定な気温や天候、気圧に大きく左右されず、
日々を暮らせることは、
用事に追われ忙しく過ごす私たちにとって
何よりありがたいこと!
食養生で、元気に秋を迎えましょう。
台風への備えもお忘れなく。
【脱力薬膳】甘栗と長芋のスープ
材料(4人分)
- 甘栗 12個
- 長イモ 120g
- 白菜2枚(約200g)
- 鶏胸肉 80g
- 鶏ガラスープ 4カップ
- 酒 大さじ1
- コショウ 少々
作り方
1.甘栗はさっと湯通しします
長イモは酢水(分量外)に浸してから、大きめのさいの目切りに、
白菜は4~5㎝長さのせん切りに、
鶏胸肉は細切りにします
*酢水につけることで長芋の酸化を防ぎ、変色をカンタンに防げます
味の変化はありません
つける時間は数分でOK!
その後さっと水洗いすると、ぬめりも取れて調理しやすくなります
2.鍋に鶏ガラスープ、鶏胸肉を入れて火にかけ、
煮立ったら白菜の軸、酒を入れて5分ほど煮ます
3.鶏肉に火が通ったら火を弱め、甘栗と白菜の葉、長イモを加えます
2分ほど煮てコショウで味を調えて、完成です!
(塩加減はお好みで)
栗で筋肉を整えよう!
薬膳学で栗は
栗や松の実、クルミなどのような堅い実は
生命の源を司る「腎」によい食べ物としても知られ、
老化による腰痛や筋肉の弱りに良いとされています。
栄養学的にも、栗は木の実類の中ではトップクラスの炭水化物含有率の高い食べ物です。
炭水化物摂取を抑えるダイエットが主流の昨今、
炭水化物は敬遠さえがちですが、
脳や筋肉が活動するためのエネルギー源として適量は必要。
加えて糖代謝に関わるビタミンB1を筆頭とした、
代謝に関わるビタミンB群やビタミンC、ミネラルなども含まれていることから
エネルギー補給源として優れている食材です。
糖代謝が促されることで、疲労物質の蓄積を予防したり、
体を動かすためのエネルギーを生み出されますから、
栗は、疲労感・筋肉痛などの軽減にとてもいい食材です。
食材の五性と性味
栗胃腸のはたらきを促す 血流促進 足腰のだるさを整え筋を強化する
性質
五性→温 性味→甘
胃を調える 疲れやすい、息切れなどのエネルギー不足を補う
性質
五性→平 性味→甘
熱を取り除き、身体に害を与える毒の作用を排除する 便秘、食べ過ぎの下痢に
性質
五性→平 性味→甘
「気」「血」を補い、身体に力をつける
性質
五性→平 性味→甘