気温と湿度がグッとあがり、犬も体調を崩しやすい時季になってきました。
入梅~梅雨の時期、ヒトにも犬にも多く見られる不調は
・呼吸器疾患
ヒトはぜんそく発作など、
犬は体温調節のためにパンティング(ハァハァと呼吸する)をしなければならないような環境になりやすいため、
心臓や呼吸器疾患のある犬の負担になります
・関節痛
ヒトも犬も湿度が高いと関節の痛みが強く出ます
今回は、薬膳的観点で「肺」を潤し元気にする代表食材「豆乳」を使った
リゾットをご紹介します。
ササミや卵黄など、高タンパクで元気をつける食材と、
余分な熱を取り除く「寒性」の性質を持つ豆腐を合わせることで、
陰陽バランスを取りました。
使用した野菜の中で
インゲン豆 空豆
はこの時期に多く見られる、むくみや蒸し暑さによる食欲不振や無気力感
に作用する食材です。
前回のワンコ薬膳スープ同様、
飼い主さんと愛犬、ご一緒に仲良く召し上がれるリゾットです。
薬膳カフェならではの食材の陰陽バランスも整い、
季節の不調に寄り添うこだわりのワンコリゾット。
おいしいもので繋がって、梅雨時期、愛犬も飼い主さんも元気にお過ごし下さい!
ワンコの豆乳リゾット
材料(たっぷりめの3犬分)
- 鶏ササミ 2本(約100g)
- 豆腐 20g
- 野菜類 合計で30g(今回は空豆・インゲン豆・ニンジン・ブロッコリーを使用)ご飯
- 100g
- 豆乳 200CC
- 水 150CC
- パルメザンチーズ(粉) 約10g
- 卵黄 1個分(お好みで)
作り方
1.材料は食べやすく、消化が良いように細かく刻んでおきます。
※ヒトに比べ腸の長さが短い犬の特徴に合わせて、野菜はすべてみじん切りにします
2.水を沸騰させ鶏ササミを2分くらい煮ます。
ササミに火が通ればOK!
3.2.の鍋に1.とご飯、豆乳、パルメザンチーズを加え、5~6分煮ます
4.お好みで卵黄を溶いて加え、完成!
【1食分 約167kcal タンパク量14.3g】※卵黄なし:142kcal/13.2g
犬に豆乳はOK?
犬に豆乳を飲ませても大丈夫です。
豆乳の主原料は大豆と水ですので、乳製品に含まれる乳糖を消化できない
「乳糖不耐症」の犬にも飲ませることができます。
市販の豆乳の中では、何も添加されていない「無調整豆乳」を選びましょう。
「調整豆乳」や「豆乳飲料」はヒトが飲みやすいように、
味付けや香り付けがされています。
注意点は
1.カロリーが高め
豆乳1パック(200ml)では約100kcalです。
愛犬の大きさや年齢に合わせて分量を加減し、カロリーの過剰摂取に注意しましょう。
2.腎臓への負担
豆乳1/2パック(100ml)にはレタス1/3玉分に相応する
カリウムが含まれています。
腎臓に疾患がある場合、タンパク質を分解したあとの老廃物を
上手に排出しにくいため、腎臓病の犬に豆乳は不適です。
以上に注意すれば、豆乳はミネラル類やイソフラボンを摂取することができる他、
食欲が落ちた時にドッグフードに少量かけたり、
高齢になって犬用のクッキーなどパサついたおやつを上手に食べられない時に
少量の豆乳でふやかすと上手に食べられることが多いです。
食材の五性と性味
鶏肉元気を補う 補精添随
性質
五性→温 性味→甘
胃機能を整える むくみ軽減
性質
五性→平 性味→甘
虚弱改善 老化が気になる時に
性質
五性→平 性味→甘
暑さによる食欲不振や無気力感・下痢に
性質
五性→平 性味→甘
目の病気(夜盲症)などの予防 食欲不振・便秘の改善
性質
五性→平/微温 性味→甘
血を養う(精神不安・健忘症・めまいなどの改善) 体液を潤す(滋潤)
性質
五性→平 性味→甘
肺を潤す(咳の改善など) 利尿作用
性質
五性→平 性味→甘
息切れ・食欲不振など元気のない時に 胃機能の改善
性質
五性→平 性味→甘
血を補う(皮膚や髪のかさつき、眠りが浅いなどの改善に)
性質
五性→平 性味→甘/酸
体内の余計な熱を取り除き、多汗・できものなどの改善 食欲不振や腹の張りにも
性質
五性→寒 性味→甘