前回記事「アサリとトマトの卵スープ」の試作で余った
ニラ1/2束とカットトマト。
・・・ニラが冷蔵庫内で「しなって」きました。
もったいない!早く使わなくては!!
冷蔵庫内の挽肉と豆腐と合わせて「麻婆トマト」を作りました。
昨日は連休明けのこの時期には珍しい冷えと雨。
血液循環を促すトマトとからだを中から温めるニラ、
豆板醤やショウガの辛みも相まって、心身共に温まりました。
麻婆豆腐は、薬膳的には梅雨時期~夏場にお勧めの一品ですが、からだを温める作用が強い「山椒」を多く使うと、胃や四肢など冷えている部位を温める薬膳料理にもなります。
調理時間10分の手軽さと相反する本格派な味。
カットトマトの酸味が利いて、酢豚のようなおいしさです!
【脱力薬膳】麻婆トマト
材料(4人分)
・挽肉 120g (からだをより温める時は豚、血液循環を良くしたい時は牛がお勧め)
・絹ごし豆腐 300g(大きいサイズ1丁) →切らずにそのまま
・ニラ 1/2束 →1㎝幅に切っておきます
・カットトマト 120g
・片栗粉 大さじ1.5 →倍量の水で溶きます
・ごま油 大さじ1
・豆板醤 小さじ2
・ニンニクとショウガすりおろし(なければチューブでも) 各小さじ1
※合わせ調味料※
・水 100cc
・顆粒鶏ガラスープの素 小さじ1
・みそ・しょうゆ・酒 各大さじ1
・砂糖 大さじ1/2
作り方
①鍋に挽肉120g、ニラ1/2束、ニンニク&ショウガのすりおろし各小さじ1、豆板醤小さじ2を炒めます
②肉の色が変わったら、※合わせ調味料※を加え、
煮立ったらカットトマトと豆腐を切らずにそのまま入れ、豆腐を大きめに崩しながら軽く混ぜ合わせます。
豆腐を包丁で切らずに崩すと、豆腐に味がとてもよく染み込みます!
③再度煮立ったら水溶き片栗粉を回し入れます。
④とろみがついたらごま油大さじ1を入れて完成。今回は山椒もたっぷり入れました。
薬膳的角度から見る「麻婆豆腐」
先程も書きましたが、薬膳的に「麻婆豆腐」は梅雨~夏にお勧めの一品です。
麻婆豆腐は中国・四川(しせん)省の料理です。
四川料理は痺れるような辛さで有名ですが、
この味付けは四川省の高温多湿の気候対策、
「辛いものを食べて汗をかき、暑さを吹き飛ばす」
という食の工夫からだそうです。
豆板醤や辣油などをたっぷり使うことで、その効果は高まります。
また、この辛さが発汗によって体内に湿度が溜まるのを防ぐことから、
梅雨時期にもお勧めの一品でもあるわけです。
「食材同士のバランスを摂る」ことで美味しさを生む薬膳料理は、
この辛い料理に「豆腐」を入れて、素晴らしい調和を引き出します!
「豆腐」は、体内にたまった余計な熱を取りつつ、のどの渇きを潤したり、
さらには体液を補充してくれるとても優秀な食材です。
発汗&潤い。
陰陽のバランスが見事に取れていることで、味のバランスも整うのが薬膳料理。
今回一緒に入れた「トマト」は血液循環を促す作用があるので、
体内の水分や血液の流れが改善されからだがスッキリします!
トマトは抗酸化作用も高く、エイジングケアにもいいですね。
食材の五性と性味
・挽肉(今回は豚ミンチを使用)
滋養や皮膚乾燥対策に 五性→平 性味→甘/鹹
・トマト
血液循環を促す、口渇や体力回復に 五性→微寒 性味→甘/酸
・ニラ
降気(こうき:気の流れを鎮める)、冷えにも 五性→温 性味→辛
・豆腐
体内の水分調整、便秘や咳の改善に 五性→寒 性味→甘