お知らせ

2024.6.1(土)~6.25(火) スープ・ポタージュメニュー

湿度が高いきょうび。
6/21の夏至に向かって気温の高い日が増えていく時季です。
この暑さにより、
・外に出たくない
・日差しを浴びると調子が悪くなる
・朝グダグダとしてしまい起き上がれない
という状態になることも。
こんな症状は、本格的な夏へ向かう途中の今、
夏の臓「心」が整わず起こります。

ここまではっきりとした状態にまではならずとも、
・なんとなくダルさが抜けない
・睡眠が浅い
ことで、体調を整えにくい時季です。

今回のスープ、ポタージュのテーマは
「ほてりを冷まし、スタミナをつけよう!」
をテーマに献立しました。

・からだにこもった余分な熱を取り除きたい時にお勧めの
豆腐のポタージュ

・胃の働きを整え、免疫力UP!疲労回復時にお勧めの
鶏手羽とオクラ、花椒(かしょう/ホアジャオ)のスープ

日中はエアコンもききはじめ、
夜は布団など、かけているものをはいでしまい
【火照るのに冷える】といった、
体温調節の難しい時季ですが、
足首を温めて寝ると、睡眠中の中途覚醒の確率が
下がるといわれています。
足先からの放熱がスムーズに行われるため、深部体温がさがり、
熟睡することができます。
良質な睡眠と食養生で、心身のバランスを取っていきましょう!

 

◇豆腐のポタージュ

からだにこもった余分な熱を取り除きたい時に
お勧めのポタージュです

盗汗(寝汗)や足のほてりがひどい時に。
まろやかな豆腐の上には、
アクセントになるミョウガのみじん切りをあしらえました。
寒性の豆腐と温性のミョウガ。
陰陽バランスの取れたまろやかな風味、
和風だしのきいた上品な味わいを楽しめます

 

豆腐の薬膳的効能
■体液を生み出し身体を潤す
■身体の余分な熱を冷ます
■解毒

からだをしっかり冷やす寒の性質を持つ食べものです。
夏、クールダウンのための冷奴はとても美味しいですが、
冷えやすい方はしょうが、ねぎ、シソ、みょうがなどの
体を温める薬味を一緒に摂るといいですよ。

☆豆腐→甘/寒

 

ミョウガの薬膳的効能
■発汗作用(多汗・無汗を調整)
■四肢や腹部の冷えの改善
■気の巡りを促進し、弱った「脾」を整える
■解毒作用(虫刺され、皮膚・体内のできものを解消)

ミョウガはミネラルの一つ、カリウムを多く含みます。
カリウムには体内の余分な塩分を排出し、
血圧を下げる効果があるので高血圧予防の効果が期待できます。
また、カリウムは足のむくみにも効果的です。

☆ミョウガ→辛/温

 

◇鶏手羽とオクラ、花椒(かしょう/ホアジャオ)のスープ

胃の働きを整え、免疫力UP!疲労回復時にお勧めのスープです

「湿」を乾燥させる花椒は、少量ですが、
後味にのどに少しピリッとする辛さと、
ハーブのような、風味の奥行きを引き出します。
免疫力を高めるネバネバ作用をもつ長イモとオクラで
蒸し暑さで食欲が湧かない胃の働きを活性化!
良質なたんぱく質を含む鶏肉は、
消化機能を高めて、スタミナをつけてくれます。

 

オクラの薬膳的効能
■消化の促進■疲労回復
■免疫力アップ
■特に子供・高齢者への食欲不振、腹部の張りの改善に

古くから、中国の民間療法では、
胃炎や胃潰瘍の予防と治療に用いられてきたオクラ。
体力がない方、病弱な方の便秘症や、
お腹にガスがたまる場合にも効くと言われています。

また、カルシウム・鉄・カロチンなどを豊富に含んでいるため、
夏の疲労回復におすすめで、
納豆などの良質のタンパク質と一緒に摂ることで、
特に効果があると言われています。

オクラの独特のぬめりにはペクチンという食物繊維が含まれています。
食物繊維が豊富なため、夏の弱った胃腸の消化を助けてくれます。

★オクラ→辛・苦/涼

 

花椒の薬膳的効能
■脾胃を温め、疼痛を止める
■湿を乾燥させる
■殺虫

麻婆豆腐や担々麺など、
中華料理に欠かせない香辛料として知られている
花椒(かしょう/ホアジャオ)。
爽やかな香りと舌がしびれるような辛さが特徴です。

花椒の芳香成分でもあり、
辛味成分でもあるサンショオールには、
唾液や胃液など消化液の分泌を促す作用があり、
食欲不振や消化不良を改善するはたらきがあります。
その辛味で体内の「湿」を乾燥させ、
痰など体内の不要な水分を放出して、
からだのダルさをスッキリさせます。

また、中枢神経を刺激して内臓の働きを活発にする作用もあります。
そのため健胃薬として重宝され、
当帰湯とうきよう大建中湯だいけんちゅうとうなど、
胃の健康に有効とされる中医薬に含まれています。

★花椒→辛/温(熱)

 

鶏肉の薬膳的効能
■「気」を補う(息切れやめまい、食欲不振、無力感に)
■造血作用
■精を養う
■消化機能を高める

鶏肉は、肉類の中でも肉質が柔らかく消化吸収が良いので
胃腸に負担がかかりません。
五臓を元気にする作用が高く、
良質なたんぱく質を含み、消化機能を高め、
造血作用を強めてスタミナをつけます。

今回使用する鶏手羽先にはコラーゲンが多く含まれています。
特に骨や皮に多く含まれ、
今回のスープのように煮込み料理の場合は
スープが骨から染み出たコラーゲンが含まれています。
コラーゲンは骨や軟骨の形成に重要な役割を果たしています。
正常な肌を形成する上でも欠かせません。
また、目の水晶体や角膜にもコラーゲンが含まれ、目の健康を保ちます。

★鶏肉→甘/平

 

長イモの薬膳的効能
■脾胃の虚弱を改善(食欲不振や四肢の無力感などに)
■だるさ、疲れやすさの改善
■滋養強壮
■むくみの改善

長イモは別名『山のウナギ』とも呼ばれ、補気の代表的な食材です。
滋養強壮効果が高く、だるさや疲れやすさを改善してくれます。

長イモにはオクラと同じネバネバ成分である
ムチンが豊富に含まれています。
これは
・胃の粘膜を保護
・腸内環境を整える
・コレステロールを下げる
などのはたらきがあります。
また、長いもには大根おろしにも含まれるジアスターゼなどの
消化酵素も多種含まれているため、
免疫力を高める栄養素をバランス良く摂取することができます。

★長イモ→甘/平

 

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