お知らせ

2022.05.18(水)~06.07(火)のスープ・ポタージュメニュー

梅雨入り間近の不安定な陽気。
中医学・薬膳学ではこの時季を
「春・夏・湿気の多い長夏ちょうかの三種類の季節が重なる時季」
と考えます。

春→「肝(怒りやすい)」
夏→「心(不安感・不眠)」
長夏→「(考えすぎてしまう)」

三種類の季節それぞれに持つ臓に負担がかかりやすくなり、
心身のバランスを取りにくい時季です。

特に消化のはたらきをする「脾」は
湿気の多い時季に弱りやすく、
消化器官が滞ることでの胃痛や、
タンパク質や鉄分などのミネラル、
ビタミンB群を吸収しにくくなることでの
理由なき不安感を感じやすくなります。

今回のスープ・ポタージュは
「体内の水はけを良くして、脾(消化器官)を応援!」
をテーマに、献立しました。

むくみや多汗など水分トラブルのお悩みに
ズッキーニのポタージュ

体内にこもっただるさを解消する
トマトとモロヘイヤの酸辣湯風

スッキリしない陽気が多い6月ですが、
太陽が最も高い位置にのぼり、日中が一番長く夜が短い
「夏至」を迎える月でもあります。
太陽の位置から考えると「夏」への変わり目。
夏を元気に過ごすべく、
この時季貴重な太陽光を浴びられる日のウォーキングと
食養生のセットがお勧めです。
自分で適度に動いて汗を出すことが、
体内にこもった湿を放出する一番手っ取り早く、確実です。
動いた後の水分補給は、ほどほどに。
ぐびぐび一気に飲まず、喉を潤しましょう!

 

◇ズッキーニのポタージュ

体内の水分トラブルのお悩みに良いポタージュです

ズッキーニのほんのりとした甘味が楽しめます
寒性のズッキーニと陰陽バランスを取るのに
温性のガラムマサラをあしらえました
ズッキーニのコクは、スパイシーな味と
とても良く合います

ズッキーニの薬膳的効能
■腫れやむくみを取る
■多汗や汗をかきにくいなどの代謝バランスを整える
■のどの渇きを止める

ズッキーニは水分代謝を担う五臓の「腎」に作用する性質があるため、
水の滞りによるトラブル予防にはうってつけの食材です。

また、ズッキーニはカリウムを多く含む食材でもあります。
カリウムはナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、
高血圧に効果があります。
また、長時間の運動による筋肉の痙攣、
就寝中にふくらはぎがつるなどを防ぐはたらききもあります。

☆ズッキーニ→甘/寒

 

◇トマトとモロヘイヤの酸辣湯風

体内にこもっただるさを解消するスープです

トマトと酢の酸味が血流を促し、消化機能を高めます。
「気」の滞りを整えて
体内の余分な「湿」や「血」を巡らせる万能な食材
モロヘイヤの甘味と合わさると風味がまろやかに。
豆腐を合わせて、さっぱりとした後味に仕上げました。

モロヘイヤの薬膳的効能
■血液循環を改善
■体内の水分を生む
■胸焼けなど停滞した胃の働きを促す
■暑さによるバテを解消

栄養価としても万能なモロヘイヤ。
ベータカロチン、ビタミンC,ビタミンB2は
トマトやニラの3倍以上、
カルシウムや鉄分といったミネラルや食物繊維を多く含んでいます。

★モロヘイヤ→甘/涼

 

酢の薬膳的効能
■血液循環を改善し、溜まった血を取り除く
■胃腸に停滞する飲食物を取り除き、消化機能を促進
■むくみの軽減
■気を巡らせる/特に皮膚に停留した不要物(化膿症など)の軽減に

酢に含まれるクエン酸には
筋肉中の乳酸を分解してこりをほぐす作用があり、
疲労を回復します。
また、アミノ酸が血液をサラサラに!
胃液の分泌を促すので、食欲を刺激して消化を助けます。

★酢→酸・苦/温

 

トマトの薬膳的効能
■解毒・解熱作用
■肝臓のはたらきをよくする
■血をきれいにする
■胃腸病の予防
■疲労回復

内臓が弱るこの季節に、
肝臓や血をきれいにするトマトは積極的に食べたい野菜です。
熱を冷まし潤いを与えるトマトは、
暑さによるイライラやのぼせを改善します。
胃腸のはたらきをよくして消化も促進するので、
食欲がない時におすすめです。
夏野菜の多くは身体の熱をとる働きがありますが、
その中でトマトはもっとも穏やかな性質で、
たくさん食べてもあまり身体を冷やすことはありません。

★トマト→甘・酸/涼

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