カブは薬膳では五気の「温」に分類され、
胃腸を温める食材として重宝されます。
特に胃が重たいときや、冷えからくる腹痛の改善にお勧めの食材。
漢名は「蕪菁」。日本では「カブ」を代表的な呼び名としていますが、
地域によってカブラ、スズナ、クキタチ、アオナとも呼ばれます。
本日1月7日は人日の節句。
邪気を払い万病を除く「七草粥」にもカブが入っていますね。
中国では昔、
1月 1日→鶏の日 2日→狗の日 3日→猪の日 4日→羊の日 5日→牛の日 6日→馬の日
として、それぞれの動物をその日には殺さないようにしていました。
そして、 1月 7日が人の日として、七種の野菜を入れた汁物を食べる習慣がありました。
これが日本に伝わり、春の七草を入れる七草粥になりました。
カブは部位や調理法によって、効能も様々
1.胃が重たい時は【煮る】
胃がどんよりと重たい、ガスが溜まっているような気がする・・・
そんな時は、カブを煮て食べるとスッキリ!
カブには、気を巡らせたり、ガス抜き作用もあります。
2.のどの不調には【おろす】
カブは体を温めるだけでなく、咳を抑える作用があるとされています。
声がれにはカブのおろし汁がよいと言われ、口中の渇きも改善します。
さらに、おろし汁に湯と氷砂糖を混ぜて飲むと、咳を鎮める効果も。
声を使う仕事をしている方や、花粉症などの症状がある方にもおすすめです。
3.葉や茎は【しもやけ・あかぎれ】に
カブにはしもやけやあかぎれを抑える作用があるとされます。
茹でて食べるのはもちろん、
葉と根に塩を少々入れて、すりこぎでよくつき砕いたものを患部に直接塗るのも
いいそうです。
その他、種は便秘改善に、花は眼精疲労の回復・・・とたくさんの効能を持つカブ。
今回は、からだを温め、冬の乾燥による喉の痛みや咳にも効果的な
カブのポタージュをご紹介します。
【脱力薬膳】カブのポタージュ
材料(4人分)
- カブ 3~4個
- 玉ねぎ 1/2個
- 豆乳 200cc
- 固形ブイヨン 1個
- 水 200cc
- 生クリーム 60cc
- 塩とコショウ 適量
作り方
1.カブの根と玉ねぎを砕きやすい大きさに切り、プロセッサーでしっかり砕きます。
カブの茎は最後にポタージュの上に乗せる量を茹で、みじん切りにします。
※残りの葉や茎はバターソテーなど、お好みのお料理で是非お使い下さい!
2. 鍋に1.と固形ブイヨン、分量の水を入れて火にかけます。中火で10~15分煮ます。
3.豆乳と生クリームを加えて混ぜます。塩コショウで味を調え、完成です!
4.器に盛ったら飾り用のカブの茎を散らしてお召し上がり下さい。
食材の五性と性味
カブ胃痛腹痛の改善 気を巡らせる 冷えに
性質
五性→温 性味→辛/甘/苦
解毒 血流改善に
性質
五性→温 性味→甘/辛
補血 咳や口渇の改善に
性質
五性→平 性味→甘