8/7は立秋。
とはいえ、まだまだ暑さ真っ盛り、
夏バテやエアコンによる冷えで
体調を崩す時期です。
酷暑を意味する夏の季語でもある
「三伏の候(さんぷくのこう)」。
三伏とは、夏の勢いがとても盛んで、
次にくる季節、秋の気配を伏する(降伏させる)
という意味があり、夏の最も暑い時期のことをいいます。
三伏のうちの末伏が、今年は8/10。
中華圏(中国、香港、台湾など)では、
この「三伏の候」の日におこなわれる、
「三伏貼り(さんぷくばり)」と呼ばれる風習があります。
三伏貼りは、背中に体を温める中薬を塗った湿布を貼ったり、
生姜の輪切りの上にモグサをのせたお灸をしたりするもので、
体内の冷えを汗とともに出すことが目的です。
体内バランスを調整し、
これからの季節、秋・冬へ体調不良を持ち越さない、
という考え方に基づくケアです。
三伏貼りを行うことは難しいかもしれませんが、
末伏の候(8/10)、背中をマッサージするのは
自律神経も整い、とても有効です。
食養生されるなら、
【エビとトウモロコシのスープ】がお勧め。
からだを冷ます「とうもろこし」と
暑さでバテ気味のからだに
エナジーチャージできる「エビ」を
合わせ、秋への入り口に最適な食養生ができるスープです。
秋の臓器は「肺」。
夏季に体調を崩さないようにすることはもちろん、
秋に夏の熱を持ち越して、肺の病気を起こさせないようにすることが
この時季の薬膳学・中医学的な目標です。
「肺」と密接な関係をもつ(五臓六腑)のは「大腸」。
秋に腸が不調になる方も、この時季の食養生で
予防できますよ。
【エビとトウモロコシのスープ】
水分代謝を促して、だるさ改善!エナジーチャージ!
にお勧めのスープです
スタミナアップ・水分代謝を促すエビに、
すぐれた利尿作用をもつトウモロコシを合わせることで、
からだにたまった余分な熱や水分を排出します
上にあしらったセロリの葉がさわやかです
ほんのり甘く、さっぱりとした風味です
味のアクセントに
フェンネルシード(小茴香しょうういきょう)
を使いました。
そのスパイシーな香りは、気の巡りも良くする優れもの。
夏の疲れを飛ばしてくれるおいしさです!
【脱力薬膳】鶏手羽とオクラ、花椒のスープ
材料(3~4人分)
- 冷凍エビ(中サイズ) 12尾
- トウモロコシ(粒) 60g
- セロリの軸 60g
- セロリの葉 少々
- 鶏ガラスープ 800cc
- フェンネルシード 小さじ1
- 片栗粉 大さじ1
- 酒 大さじ2(半量ずつ、2回に分けて使います)
- 塩 小さじ1
- 味付け用塩 小さじ1/3
- コショウ 少々
作り方
1.冷凍エビは塩と片栗粉をまぶしてもみこんで、3分ほど置いてから
水洗いします
*この作業により、エビが縮まずプリプリの状態で召し上がれます
水洗い後、一口大に切って酒大さじ1(分量の半量)をふります
2.セロリの軸は薄切り、葉は千切りに
トウモロコシは削いで、実を取ります
3.鍋に鶏ガラスープ、フェンネル、残りの酒を入れて火にかけます
煮立ったら、セロリの軸を加え2~3分煮ます
*セロリが透きとおったらOK
4.3.にトウモロコシとエビを加え2~3分煮て、
塩コショウで味を調えます
5.器に盛り、セロリの葉を散らして完成です!
食材の五性と性味
エビ・冷えの改善 ・足腰のだるさやむくみの改善 ・だるさや疲労の解消
性質
五性→温 性味→甘
・利尿作用 ・からだにこもった湿熱を取る
性質
五性→平 性味→甘
・解熱 ・精神安定、不眠の改善 ・頭痛の緩和
性質
五性→涼 性味→甘/辛
・芳香性健胃(胃を調える) ・去痰(痰やむくみなど体内の余計な水分を取る)
性質
五性→温 性味→辛